長毛種の猫のヘアケア
コーミングやブラッシングで猫とのコミュニケーションを
猫は自分の舌で毛づくろいをしますが、舌が届かないところもあるので、飼い主の手助けが必要になります。
コーミング(くしでとかす)やブラッシング(ブラシをかける)は、長毛種の猫にとっては特に重要な手入れのひとつなので、子猫のうちから習慣づけておきます。
その際、グルーミングパウダーをかけながらとかせば、くしの通りがよくなります。コーミングやブラッシングをすることで、健康状態のチェックや猫とのコミュニケーションがはかれるのです。
また、毛をとかすことで、血行がよくなり、皮層も丈夫になります。さらに、ノミの除去や皮層の異常の発見など、健康の維持に一役買っていることにもなります。
皮層や被毛に異常があれば手入れは控えて、はやめに獣医師に診てもらいます。
長毛種の被毛の手入れは毎日欠かさずに
長毛種の猫は、被毛の手入れを毎日欠かさずにしてやります。ちょっと手を抜くと、すぐに毛玉やもつれ毛ができてしまいます。季節の変わり目には、特に注意が必要です。
冬場の細かい綿毛状の毛が春先になって抜け落ち、長い毛の根もとでからまっていることが多いので、なかなかくしが通らなくなります。
被毛の手入れに特に決まった順序はありませんが、長毛種の猫は、コーミングとブラッシングを組み合わせて行います。
最初に目の粗いくしで、毛の流れに沿って全身をとかします。脇の下や耳の後ろ、脇腹など毛玉やもつれ毛ができやすい部分は、特にていねいにとかします。
くしの通りがよくなったら、今度はブラッシングをします。最後に細かい目のくしを入れて、仕上がりです。
頑固な毛玉のとり方
小さな毛玉は、指で毛を分けるうにほぐしてから、目の粗いくし入れて取り除きます。このとき、毛の根もとを指で押さえ、毛先からくしでとかせば、猫は痛がりません。
くしが通らないような頑固な毛を取るには、毛の根もとから毛玉裂くように、はさみを入れます。次に小さく裂いた毛玉を指でときほしてから、くしでかき取ります。
スタッドテイルは皮膚病の原因になる
長毛種の猫では、特に尾のつけ根あたりの汚れが目立ちます。この汚れを、スタッドテイルといいます。尾のつけ根の上側にある皮脂腺からは、ワックス状の脂肪が分泌されますが、この脂肪が日がたつにつれて、黒っぽく汚れてくるのです。
スタッドテイルをそのままにしておくと、皮層炎(脂漏性皮層炎)を起こしやすくなるので、シャンプーの際は特に念入りに洗ってやりましょう。予防法としては、尾のつけ根にグルーミングパウダーをすり込むと、効果があります。