犬がお座りできない時の病気、骨が溶けたり関節がゆがむそんな異常 | 悩むよりまず相談、明日への希望に!

犬がお座りできない時の病気、骨が溶けたり関節がゆがむそんな異常

骨や関節の異常、呼吸器、心臓の異常が見つかったとき

骨・関節の病気

椎間板へルニア

原因

背骨は、椎骨という骨がつながってできています。椎間板とは、椎骨と椎骨の間に挟まっている組織で、クッションの役割を果たしています。

椎間板ヘルニアは、椎間板がつぶれ、なかの組織がはみ出した状態です。はみ出した組織が、脊髄神経を圧迫して、さまざまな症状を引き起こします。

治療
脊髄への圧迫が軽ければ、鎮痛剤や、炎症を抑える働きのある薬を使います。重症の場合、圧迫している組織を手術でとりのぞきます。

股関節形成不全

原因
骨盤と足の骨(大腿骨)の結合部の形が悪く、股関節がはずれたり、はずれそうな状態になります。生まれつきの異常のほか、成長過程で骨と筋肉のアンバランスが生じることなどが原因となります。

治療
軽症の場合には、体重を減らして運動を制限します。痛みが強かったり、歩行障害が著しい場合には、手術がおこなわれます。手術後も、関節に負担のかかる運動を避け、体重をコントロールする必要があります。

レッグ・パーセス病

原因
大腿骨の先端が血流不足に陥り、骨が変形したり壊死したりします。血流が悪くなる原因はまだわかっていません。ほとんどの場合、片足だけに起こります。

治療
ほうっておくと、足の筋肉が萎縮したり、骨の変形がひどくなって、歩行障害が残ります。軽い場合には運動制限をおこない、悪化している場合には、手術で股関節の形を整えます。

呼吸器の病気

肺炎

原因
ウイルスや細菌、寄生虫による感染症が進行し、肺に重い炎症が起こります。気管支炎や咽喉頭炎が悪化して起こることが多いようです。

治療
抗生物質を使って炎症をしずめます。薬は点滴のほか、ガスを吸入する方法もあります。呼吸困難があれば、酸素吸入も必要です。

心臓の病気。

僧帽弁閉鎖不全症

原因
僧帽弁は左心房と左心室を分ける弁で、この弁が完全に閉じなくなり、血液が逆流する病気です。そのため、全身へめぐる血液の量が少なくなり、さまざまな症状を引き起こします。

症状
程度が重くなると、軽い運動で息切れするようになります。僧帽弁閉鎖不全が続いていると、肺に水がたまる「肺水腫」を伴うようになり、ゼイゼイと苦しそうなせきをしたり、安静時も呼吸が苦しそうになってきます。

治療
運動を控えるとともに、心臓の働きを強める強心剤、体内の余分な水分を排出させて、心臓に循環する血液の量を少なくする利尿薬などを使います。血管拡張薬で、心臓の負担を軽くすることもできます。