猫との別れ
自治体に引き取ってもらう
ペットを失った悲しみから、なかなか立ち直れず「ペットロス」という心の痛手に苦しむ人がいます。でも、生き物すべてに死は平等に訪れます。
限られた時間ではあっても、猫と暮らしたことで、計り知れない宝を得たこともあるでしょう。愛猫との別れに際しては、家族の一員としてていねいに供養します。
自宅の庭に埋める
自宅に庭があるなら、庭に埋めることが考えられます。井戸や池、川といった水場のそばは、長い年月のうちに、雨水により環境を汚染することになるので、埋葬には適していません。
埋葬用に1m程の穴を掘り、穴の底に遺体を安置しますが、遺体はそのままか、白い布に包んでも構いません。生前よく遊んだおもちゃや好きな食べ物も一緒に入れてやります。
ペット霊園に依頼
動物の埋葬を専門に行うペット霊園が全国にあります。専門業者に連絡すると、遺体の引き取り、火葬、納骨、供養、墓地と葬儀に関するいっさいを行ってくれます。
他のペットといっしょに火葬し、共同埋葬する合同葬や費用は高くなりますが、個別葬もあります。遺骨を納骨堂に納めたり、墓を用意する場合は、別に数万円単位の費用が必要です。
自治体に引き取ってもらう
自治体の保健所や清掃局に連絡すると遺体を引き取ってくれます。最近では、ペット専用の火葬炉を備えていて、遺骨も返してくれる自治体が増えています。
道路などで、飼い主のわからない猫の死体を見つけた場合も自治体に連絡すると、無料で引き取ってくれます。猫以外の動物でも同じです。
交通事故にあって死亡した動物がそのままにされているのは哀れです。もし、このような場面に出会ったら、近くの保健所に連絡します。
安楽死について
最近、無理やり延命させられるより、残りの貴重な時間を尊厳をもって暮らしたいと考える人が多くなっているようです。
動物でも、同じことがいえるのではないでしょうか。こんなに大きくなるとは思わなかった、引っ越しをするのでもう飼えない、飼うのに飽きたといった飼い主の自分勝手な理由で、安楽死させるのはもってのほかです。
しかし、動物が痛みに苦しみ、救う手だてがないとき、あるいは、回復しても寝たきり状態のまま、さらに苦しみを与えることが目に見えているときなど、ペットの尊厳死を検討することは飼い主の責任のひとつです。
つらい判断ですが、家族でよく話し合い、かかりつけの獣医師に相談してみます。