Q.かばんや箱状のものに入りたがるのはどうしてかな?
A.すっぽり入って眠れる木の洞が安心できる居場所だったからです。
ダンポール、洗濯かご、すっぽり入れる場所が大好きです。穴や箱状のものを空にすると、すぐに入りたがるのがネコなんです。
段ボールや買い物袋、さらには荷物をつめようと取り出した旅行かばんのなかにまで入ってしまいます。こうしたネコの「穴があったら入りたい」という気質は、ネコが野生で生活していた頃の群性に由来します。
ネコはかつて、自分の体がちょうどおさまるような木の洞を探し、そこを寝床にしていました。
木の洞は高いところにありますから、外敵が襲ってくる心配がありません。
かつて、樹木生活をしていた時代のネコは、葉の茂った木の洞などに自分の体をすっぽりおさめて休むのが常だったんですね。
万が一敵が近づいてきても、洞のなかにじっと隠れていれば危機を脱することができますから。そのため、穴や箱状のものだけでなく、高いところも好きなんです。
Q.小さな穴や箱にも興味を示すのはなぜ?
A.昔、野ネズミなどの小動物をとって食べていた頃の本能がうずくから
ネコは、小動物がひそんでいそうな穴にも興味津々なのです。だから、ネコに快適な生活をさせたいのなら、箱形のベッドを用意するといいのです。
見た目は味気ない段ボール箱のほうが気に入るかもしれません。
Q.高いところに乗りたがる
A.「高さ」と「あたたかさ」2大条件が満たされているから
ネコの祖先は、砂漠地帯住んでいるリビアネコです。さらにその祖先は、樹木の茂る森のなかに住んでいたんですね。
実はネコが高いところを好むのには、もうひとつの理由が考えられます。屋外でネコ同士が出会ったとき、高い場所から見下ろす位置にいるネコのほうが、その場の上下関係では優位とみなされます。
テレビの上に乗っているネコは、ちょっとしたボスネコ気分を体験できるんですん。みんながこっちを向いて注目してくれているという気分も味わえるわけです。下のほうにいる人間たちを見下ろしているわけです。
Q.突然大騒ぎして走り回る
A.DNAに組み込まれた狩猟欲が夕方や明け方に頭をもたげる。
室内飼いのネコには突然たった1匹で、大運動会をはじめることがあります。部屋中を所狭しと駆け回り、家具の上などに置いてあった調度品や置物をなぎ倒します。
そして一通り暴れてから静かになります。この大運動会がはじまるのは、たいていは夕方か明け方です。室内のみで飼われているネコによく見られる現象なんです。