気になる犬のそぶり
飼い主に腰を振る犬は、欲求不満なの?
本能による行動で、イタズラ気分ではありません。犬が相手の腰の上に乗りかかり、腰を振る行動を「マウンティング」といいます。
これは交尾のときにする行動ですが、そのほかにも遊んでいるこじときや、自分の力を誇示するためにもします。
同性にたいしてマウンティングするのも珍しいことではありません。また、子犬同士がじゃれあっているときにもよく見られます。
つまり、すべてのマウンティングが性行動や、そうした興奮からくるふるまいではないのです。腰を振る愛犬の姿を見ると、つい恥ずかしくなってしまいがちですが、犬はやましい気持ちをもっているわけではないのです。
習慣にならないよう、注意する必要がある
成犬相手に悪ふざけでマウンティングをすると、ほとんどの犬は嫌がり、本物のケンカになることも少なくありません。
また、マウンティングは自分の優位性を相手に誇示するジェスチャーでもありますから、人間の腕や足にマウンテイングすることを許すのは考えものです。
しかも「きゃ−、恥ずかしいわね!」などと人声をあげると、犬はよけいに興奮してしまい、その後もくりかえすようになってしまいます。
犬が触られて気持ちがいいところって?
ラブラブの犬はいない
犬のカップルは手をつないだり抱きあったりしません。犬同士のカップルがラブラブ状態になることはありません。
夫婦でもドライな関係です。飼い主の口元をなめることがありますが、これはキスではなく、子犬が母犬の口をなめて食べ物をねだる行動からくるものです。
また、交尾のときに快感があるかどうかも疑問です。快感というよりは興奮といったほうがよいでしょう。
犬には、毎日が生きるか死ぬかの瀬戸ぎわ際だという本能が残っています。快感に身をゆだねていたら、その間に敵にやられてしまう心配があるため、そうした感覚が発達しなかったのかもしれません。
飼い主とのスキンシップは気持ちいい
大好きな飼い主におなかをなでられたり、体を触られることは、とても心が安まる気持ちのいい時間です。
スキンシップは、愛犬とのきずなを無理なくつくることにも役立ちます。警戒心の強い、臆病な犬は、マッサー警戒心の強い、臆病な犬は、マッサージに慣れていないうちは嫌がるかもしれませんが、あせらず無理強いしないでリラックスさせてあげれば、心地よさに気づきます。
耳や足先やしっぽなどの敏感な部分は慣れてからにして、最初は背中、背骨ぞい、首、頭からはじめましょう。
動物の本当の気持ちは、いまだ解明されていないことがたくさんあります。