犬の獲物を持ってくるのは、攻撃の本能、狩りの習性、優れた動体視力

犬はもともと有能なハンター

犬は動体視力にすぐれている

動くものほどよく見える犬は、もともと優秀なハンターなんですね。動く獲物を捕らえるためには鋭い視覚は欠かせない武器になるのです。

たとえば、レトリーバーという名前は、打ち落とした鳥を回収する(retrieve)という役割からきているんです。

高い空から落ちてくる鳥の動きを予測し、落下地点へ回り込むという行動は、鋭い視覚を持つからこそできるわざなんですね。

さて、犬は遠いものを見る力と動いているものを見る力(動体視力)はすぐれているんですが、残念ながら1mほどの距離ではピントがあわせることができないのです。

それが「犬は目が悪い」という誤解の元になてしまったんですね。犬の視野は人間の1.5倍見える範囲、視野も犬はすぐれているんですよ。

私たちの視野は大体180度ですが、犬は、220~290度という広い範囲を一度に見ることができます。ただし、ものを立体的に見るのは、人間のほうがすぐれているようです。

立体的に見るためには、左右の目で見なければなりません。犬は平均視野は広いけれども、立体視力の部分は苦手なんです。

犬がおなかを見せるとき

完全服従をアピールしている

おなかは体のなかでもいちばん無防備なところです。そこをあえてさらけ出すのは、相手を攻撃する気持ちがまったくないことをアピールしている証拠なんです。

犬が相手の勝ちを認め、負けを示すときには、フセをして姿勢を低くして視線を下げる、相手の口元をなめるなどさまざまな行動をとることになります。

なかでもおなかを見せるというのは完全な服従を示すポーズなんです。なじみのない人がうっかりおなかをさわったりすると、犬は嫌がりますよ。

それほど敏感な場所をさらして忠誠心をアピールしているわけです。おなかを優しくなでてあげてくださいね。

目をあわそうとせずに、丸出しにするのが服従の向けになるのは服従のサインです。なかをなでて、犬の気持ちに応えてあげましょう。

犬から人間に送るシグナル

犬はいつも全身で気持ちを表しているんです。ちょっとした変化にも気をつけ、犬の気持ちをくみとってあげましょう。

微妙な気持ちを体のしぐさや動作で表すことをカーミングシグナルといいます。全部で30ぐらいあるといわれています。

ものや人に対して不安を感じたり緊張したりしているときは、顔をそむけたりブルブル体を震わせます。これは、犬が自分の気持ちを抑えようとしているといわれています。

前に座る犬を叱ろうと思っていると、犬が目の前にやってきて座ることがあります。この「前に座る」というのは、相手に対して敵意を見せずに、自分自身や相手を落ち着かせようとするためのサインです。

夫婦喧嘩が始まると、その不穏な空気を察知して、しきりに生あくびをすることがあります。これは、家族に対して群れの意識を持つ犬にとって、群れの雰囲気が乱れると落ち着かなくなったからなんです。