健康管理

ケガの防止策と対処法
ハムスターも人間と同じようにケガをしたり、調子が悪くなることがある。それらは注意すれば事前にある程度防げるものだ。ここでは防止策と対処法について考えてみよう。
ケージ内でのケガ
ケガの原因
金網カゴで飼っていて、中にスノコが敷いてある場合、ハムスターがスノコのすき間に足や指をはさんでしまい、骨折や脱臼をしたり、爪をはがしたりする事があります。
子供が産まれた場合、まだ幼い子どもが下に落ちて、そのまま死亡してしまうケースもあります。できればスノコは取りはずした方がいいでしょう。
また、ハムスターはカゴの側面から天井部につたっていき、そのまま下に落ちる事故がよくあり、この時にもスノコ同様のケガをすることがあります。
特にカゴに高さがある場合、背骨を痛めたり、妊娠中のメスの場合、胎児に影響があるかもしれません。
予防策
このような事故を防ぐには、ハムスターが登れないように、カゴの下の方をおおアクリル板や塩化ビニール板で覆ってしまうのがいちばんです。
まわし車でのケガ
まわし車のすき間部分を踏みはずして骨折する事もあります。
体の大きさに合う物にしたり、周囲を薄い塩ビ板などで覆ってすき間をなくすことで防げます。最近は初めからすき間のない製品もあります。
外に出している時のケガ
ハムスターをカゴから出して遊んでいる時にも事故が多いのです。テーブルの上に乗せたり、ハムスターを持っている時にいきなり手から飛び出して下に落ちたりします。
慣れているからと肩や頭の上に乗せたり、ポケットの中に入れて運んでいたりすると、飼い主が油断しているスキにいきなとり跳び降ります。
ハムスターの生活の中では跳び降りるということはあまりないので、足を踏みはずすという方が正しいかもしれませんが、高いところから落ちた場合、命取りになる場合が結構あります。
ハムスター同士のケンカによるケガ
ゴールデン・ハムスターやチャイニーズ・ハムスターは単独飼育が基本です。
また、ドワーフ・ハムスターでもペアを組むと、それまで仲良くしていた他の個体を寄せつけないことが多いのです。
その時は、容赦のない攻撃をする事もあり、他の個体が死亡するケースもあります。すぐに別々のケージに移すようにします。その際に、興露しているハムスターにかまれないように十分に注意してください。
ハムスターのケガに対する飼い主の態度
軽い打撲やすり傷などは本来持っている自然治癒力で治ってしまいます。骨折などの場合は外科的処置が必要になるので、獣医に診てもらうことになります。
ケガは、要因と原因を探して取り除けば、ほとんどが未然に防げるはずです。
ハムスターは丈夫な生き物
病気に関しては、ハムスターにも人間と同じことがいえます。それは、まず治療よりも予防が大切だということです。
それはどういうことかといえば、難しいことではなく、掃除、エサやりなど、基本的な世話を怠ることなくしていればいいのです。
ハムスターも、体力があり元気な個体は病気になりにくいのです。生き物の病原菌に対する免疫システムは、かなりよくできているのです。
病気かな?と思ったら
日頃の観察で体調の変化には気をつけてあげます。ある獣医師の言葉ですが、ハムスターなど小動物を患者として連れてくる場合、ほとんどの個体がかなり症状が悪化しているといいます。
「動かない」「皮膚病で、すでに毛がかなり抜けている」といった状況だそうで、そのようになってから連れてこられても、治るものも治らず、正直いって困ってしまうようです。
ハムスターは体が小さく、体力がないため、病気の進行も早いのです。早期発見が重要なポイントになります。