老猫のケア、痩せてきて、食べなくなり、トイレができない、最期が近い

老猫のケアの仕方

老猫に優しい環境づくりを

年老いた猫は一日の大半を、お気に入りの場所で寝てすごすことが多くなります。猫の安らかな休息を妨げず、余計なストレスを与えないためにも、住み慣れた環境の維持は欠かせません。

そして何にも増して、年老いた猫を元気づけるのは、飼い主の温かい言葉です。精神的な安定の維持は、どんな病気に対しても、効果的な治療法となるのです。

室温の急激な変化は避ける

年老いた猫は、環境の変化に対する適応能力が低下しています。特に急激な温度変化に、猫の体はほとんど無防備といってもいいほどです。

夏の暑い時期や冬の寒い時期には、室温の調整に十分な配慮をしてやります。

排尿・排便のしやすい環境

ベッドの置き場所が高ければ、低い場所に移して、体力の負担を軽くしてやります。粗相することが多いようなら、ベッドの近くにトイレを置くなどの気くばりも必要です。

周囲に大きな音を出すものがあれば、できるだけ取り除くようにします。

餌は消化のよいものを

老猫は消化能力が低下し、歯も弱くなっているので、餌は消化のよいやわらかいものにします。材料はできるだけ細かくするか、ペースト状につぶして与えます。

老猫用のキャットフードも市販されています。老猫に最も多い病気は、腎不全です。腎臓に負担をかけないためには、白身の魚や鶏のささ身など、良質のたんぱく質を少なめに与えます。

塩分のとりすぎも腎臓や心臓に負担をかけます。塩分の多い人間の食事は与えないようにします。

老猫がかかりやすい病気

糖尿病

[原因]
膵臓でつくられるインシュリンというホルモンの減少で、血糖値(血液中の糖の濃度)が高くなり、糖が尿に含まれて排世されます。慢性腎不全と並んで老猫がかかりやすく、太ったオス猫に多い病気です。

[症状]
多飲・多尿がひどくなって、しだいにやせてきます。

[治療]
獣医師の指示で、家庭で行うインシュリン注射のほか食餌療法。

白内障・緑内障

[症状]
目の水晶体が濁ってきたり、眼圧が上昇して、さまざまの視力障害を起こします。ちょっとした段差でも、つまずいたり転んだりします。

歯周病(歯槽膿漏)

[原因]
歯についた歯垢や歯石を放っておくと、そこから細菌が感染して歯肉や歯根に炎症を起こします。

[症状]
歯肉が赤く腫れて、強い口うみ臭がします。悪化すると膿が出て、歯が抜け落ちることもあります。

[予防]
若いうちからやわらかいものばかり食べさせず、歯石があれば除去してもらいます。

便秘症

[原因]
腸管の働きの低下、繊維分や水分の摂取不足、運動不足など。

[症状]
便が出なくなり、時に便の塊が大腸に詰まる(巨大結腸症)ことも。そのほか、食欲不振、腹痛などもみられます。

[予防]
繊維の多い煮野菜や植物油などを、食事に混ぜて与えます。