猫を連れて行くことになったら
キャリーバッグに慣れさせておく
猫は、もともと旅行が苦手ですが、3日以上の旅行や、適当な預かり手が見つからなければ、連れていかざるを得ない場合もあるでしょう。
また、家族も、そのほうが楽しいと思うでしょう。ただ、猫に与えるストレスをできるだけ少なくするために、旅行に出かける前から移動用のキャリーバッグに慣れさせておくことが大切です。
バッグの中には、猫がいつも使っている毛布などを敷いておきます。大好きなおもちゃを入れておけば、猫の気持ちもやわらぎます。
このように、移動中でも、普段と同じような環境をつくってやると、猫も安心します。このほか、子猫の時分から引き綱に慣れさせておけば、旅先で猫といっしょに散歩を楽しめます。
乗り物酔いする猫は4~5時間前から絶食させる
キャリーバッグに慣れたら、移動手段である自動車や電車にも、慣れさせておきます。もちろん、日ごろからそうするにこしたことはありません。子猫のときから訓練しておけばベストです。
旅行の時期が迫っていると、そうもいってはおれません。最初は短時間、猫を乗り物に乗せ、少しずつ時間をのばして訓練していきます。
どうしても酔うようなら、酔い止めの薬を獣医師に処方してもらいます。乗り物酔いのひどい猫は、乗り物に乗る4~5時間前から絶食させます。
酔って吐いた場合、吐きもどしたものが、誤って空気の通り道である気管をふさいでしまうことがあります。このような事故を防ぐのに、絶食は有効です。吐いたときのために、タオルやポリ袋を用意しておきます。
健康診断や予防注射を忘れずに
旅行の前には、かかりつけの獣医師による健康診断を受けておきます。旅行は、新しい土地に行くわけです。猫がどこで病気をもらうかわかりません。
しかし、体調がよければ、病気に対する抵抗力もあるので、ちょっとやそっとでは病気にかかりません。健康診断を受けて、絶好のコンディションで旅行に出かけたいものです。
予防注射もすませておきます。万一、旅先で伝染病にかかっている猫に出会っても、予防注射をすませていれば心配ありません。人が海外旅行をするとき、旅行先によっては予防注射が必要なのと同じです。
猫の身だしなみも整えておきます。旅先の旅館やホテルで、猫が爪とぎをして、大切な家具をきずつけてしまわないように、爪を切っておきます。
室内で抜け毛をまき散らさないためには、グルーミングを念入りに行っておきます。