ハムスターのトイレ
トイレのしつけで変わる環境
ハムスターは非常にデリケートな生き物で、正しい飼育方法を知らないと、1年も経たずにストレスで亡くなってしまうこともあります。
それは飼い主にとって悲しく、何よりハムスター自身にとってとても可哀想なことです。正しい飼育方法を覚えることはとても大切です。
トイレについて
ハムスターは巣作りとともに、特定の一ヶ所でおしっこをする習性があります。しかし、きちんとトイレの場所を決めてしつけてやらないと、最悪の場合、巣の中におしっこをしてしまいます。
衛生面で劣悪な状態はハムスター自身にとって良くない環境なので、必ずトイレの場所を決めてやり、しっかりしつけてやることが必要です。
トイレ用の砂や容器は市販で充分です。だいたいは巣として用意したところからなるべく離れた場所に置くのが普通です。
トイレの配置
ケージ内で飼育するなら、対角線状に巣とトイレを配置します。牛乳パックなどでトイレを作ってもかまいません。
要はトイレ用の砂がこぼれなければ良いのです。決まった場所でするのは、おしっこだけです。
フンに関してはところかまわずしてしまいますので、こまめに掃除してやりましょう。おしっこに比べたら気にする必要はありませんが、巣の中にしてしまった場合はなるべく早めに取り除くようにします。
トイレをしつけるのは大変ですが、ハムスターと長く共にいたいのなら、しっかりお世話してあげなければなりません。それもまた、重要な愛情表現なのです。
夢中になる回し車
育てる上ではなくてはならないアイテム
なぜハムスターは回し車を好むのでしょうか。ハムスターは本来、一日に一定の距離を移動したがりますので、たくさん走りたいのです。
しかし、ケースの中でハムスターを飼うということになると、ハムスターは十分な距離を走ることができず、欲求不満に陥ってしまいます。
そこで、回し車があれば、いくらでも走ることができるので、ストレスを解消できるということです。
回し車には大きく分けて2種類一つは、鉄製の回し車です。足を引っかけやすいため、場合によってはこのタイプの回し車の方が走りやすく、夢中になれます。しかし、時として、回し車に足が挟まったり、落下して骨折してしまうケースもあります。
二つ目は、プラスチック製の回し車です。このタイプの回し車であれば、足が引っかかってしまったり、回し車から転落してしまうというリスクを軽減させることができます。安全性を重視するということなら、こちらの回し車を選択するといいでしょう。
種類によって大きさに配慮
ハムスターによって好む回し車の種類が異なります。同じプラスチック製の回し車であっても、大きさや形状によって回しやすさにも差が出てきます。
また、大きいハムスターに対しては、その大きさに合わせた回し車を用意してあげるというような心配りも大切です。
ハムスターの環境をきれいにしたい
風呂に入れてもいい?
ハムスターの体をぬらすことは大変なストレスになります。お風呂に入れたことがもとで、風邪をひくなど、体調を崩す可能性も否定できません。
よほどのことがない限り、ドライシャンプーとブラッシングにとどめておくべきです。
もし、オシッコの汚れがどうしても取れない場合は、お尻のまわりだけ手早く洗って、ドライヤーですぐに乾燥させて負担を最小限におさえましょう。
敷き材は、毎日替える?
汚れないので、敷きワラ全体の交換は3日に一度程度でも大丈夫でしょう。トイレ以外の場所でもしてしまう場合は別ですが。
そんなときは、やはり毎日取り替えなければいけないでしょう。巣材は、巣の中に持ち込んだエサなどで汚れがちなので、できるだけ毎日取り換えます。
トイレを忘れてしまった
どのハムスター同士の臭いにも、敏感に反応するものです。縄張りを示すのはハムスターにとっては命がけのことなんです。
2階のハムスターにしてみれば、下からほかのハムスターの臭いがプンプンしてくるので、自分の縄張りを示すために、そこらじゅうにオシッコで臭いをつけているのでしょう。
もし、別々のケージにしても、あちこちでオシッコをするようなら、勝眺炎かもしれません。
トイレをきちんと教えたい
オシッコの臭いがついた薪などをトイレに入れておくと、トイレの場所を覚えてくれるはずです。
もちろん、まだ慣れていないハムスターなどは、排便排尿時には無防備になってしまうので、安全な小屋の中でしてしまうこともあります。
この場合は、安心感を与えるために、小屋のすぐ近くに、トイレを用意して上げます。
もし、これまでちゃんとトイレを使っていたハムスターが、小屋でオシッコをするようになった時は、室温が低すぎる可能性があります。
ケージの外でもオシッコをするの?
ハムスターは、たとえオシッコしている途中でも、何か異常を感じ取ったらそちらに意識を切り替える必要があるのです。
目先の事柄に反応して行動するという習性は、天敵だらけの弱い立場にあるハムスターが、とにかく生きのびるために体得しているものなんです。
もし、汚れたら、動物用のシャンプーで手早く洗ってください。この時、多少の油分が残ったとしてもハムスターがなめて自分できれいにします。
さらにストレスを最小限にくいとめるため、水にぬれている時間が短時間になるように、できるだけ素早くタオルで拭き、ドライヤーで乾かしましょう。
よく見れば、個性たっぷりのハムスター
エサをほお袋に入れない
普通、ハムスターは餌をほお袋に入れて、自分の巣に持って帰ってから、ゆっくり食べるものです。
これは、自然界を生き抜くための仕組みです。ところが、なかには、ほお袋に入れずに、ひとつずつ食べる子がいたりします。
これでは、敵に襲われると、危険きわまりないわけですね。しかし、本能はともかく、現実には、危険がないことをわかっているのか、おっとり、のんびりしているのです。
まあ、わざわざほお袋にエサを入れて、寝小屋に持って帰る必要性を感じないようになったのでしょう。
もちろん、飼い主のおかげで、ハムスターはリラックスしているからこその光景です。
トイレの回数が多く、時間が妙に長い
これは、気をつけた方がいいでしょう。のんびりとトイレを楽しんでいるとは思えませんから。
長時間オシッコの姿勢をしてたのに、ほんの少ししかオシッコが出ていなかったりしたら、もしかすると、排尿直後の陰部に血尿がついているかもしれません。
お腹を押すと、痛がることもあるかもしれません。これは膀胱炎の典型的な症状だといえます。
また、膀胱結石を併発している可能性もあります。もし、極端に尿量が少ないようなら、結石が尿道を閉塞している可能性もあるのです。
こうなったら命にかかわりますから、すぐに病院に連れて行きます。もちろん、単純な膀胱炎でも放置すると腎臓が悪化して、死んでしまいます。
ハムスターの爪を上手に切りたい
首筋をつかむと、ハムスターは動けなくなります。この時、顔の皮フも引っぱられて、目が突出したように見えますが心配ありません。
首の皮フをひっぱりすぎて、呼吸が苦しくなることがあるので、慣れないうちは1分ごとに放したほうがいいでしょう。
こうして動けなくして、爪切りをします。ただし、手足をバタバタさせたからといって強く握ると、飼い主の手に対して恐怖心を植えつけることになります。
それを避けるため、タオルごしに体をつかまえる方法もあります。また土を掘らせて薦せると、爪の伸びすぎが予防できます。
さらに、毎日、爪やすりをササッとかけるだけで伸び方がずい分違います。
<Q.&A.>
Q.最初に飼うのは赤ちゃんハムがいい?
A.生後2か月以上の若いハムスターが適しています。
たしかにハムスターの赤ちゃんほどかわいいものはありません。でも、乳離れをしていてもまだ赤ちゃんです。
抵抗力も休力も無いので、細やかで適切な世話と、わずかな変化もに逃さない鋭い観察眼が必要です。
初めて飼うのなら、生後2か月以上の若いハムスターが適しています。小さいうちに飼わないと慣れないのでは、と心配する人もいますが、性格のよいおとなしい子は、問題なく慣れるので安心です。
Q.どうして部屋じゅうオシッコの臭いだらけになるの?
A.おしっこのしつけができていないからです
もともと、巣穴を作ってその中で生活するハムスターは、決まったところにトイレを作ります。結論をいえば、寝場所や食事場所ではまずオシッコをしません。
これはペットのハムスターも同じです。ゲージの中にトイレを作ってあげれば、そこでオシッコをすることを覚えます。
たとえゲージの外に出したとしても、わざわざゲージに戻ってからオシッコをするようになります。部屋のあちこちでオシッコをするような動物ではないです。
Q.ドワーフにいいケージやグッズはどんなもの?
A.ケージが広く床面積が大きい分には、いくら大きくてもかまいません
きっと楽しく中を走り回ってくれます。当然手入れは大変です。でも高さは15cmから20cmにします。
そうでないと、金網をよじ登って、天井にあがり、下に落ちた時に骨折などの大ケガをする危険性が高くなります。
もし高さがあっても、水槽や衣装ケースを利用したケージで、上に登ることが不可能なものならばよいでしょう。
また、床が金網だと、足をひっかけてケガをするので、金網をはずしてしまうか、上に敷物を敷いてください。
小屋もも休の大きさ合ったものを選びます。よく見られる、プラスチック裂で屋根がはすせる小屋型タイプは、ドワーフにちょうどいい大きさです。
Q.巣材のワラを嫌がっているみたい
A.ハムスターは自分で好みの大きさにかみ切って巣を作ります。
もっとも手軽でF手入れも簡単なのは.細かくちぎったティッシュペーパーや雑話などの紙です。
あなたが細かく切らなくても、ハムスターが自分で好みの大きさにかみ切って、上手に寝床を作ります。
ワラなどでもチクチクするということはまずないはずです。自分でかんでやわらかくして、好みの寝床を作ります。
ウッドチッブ系の素材では、アレルギー性の皮膚炎や粘膜の炎症を起こすことがあります。もしかしたらそのせいで、嫌がっているのかもしれません。