行儀よくできないのはなぜ?
いきなり目の前で寝転がる
服従のポーズを見せて、甘えているんです。おなかを見せるのは、リーダーへの服従アピールなんです。
犬は、相手が上位だと認めると、頭を低く下げ、目をそらすようにして、自分が下位であることを表現します。
姿勢を低くしてもまだ相手が怖いときには、ふせをします。さらにあお向けになって、おなかを見せることもあります。
おなかは、動物にとっては最大の急所です。それを敵に見せることは、最上級の降参ポーズなんです。
犬のようにおしっこをして、無条件降参だと示すこともあります。人間にたいしても同じです。
足元にふせをしたり、おなかを見せて、子犬が母犬に甘えるように「あなたを信頼していますよ」とアピールします。
誰にでも寝転がってみせる犬もいる
人の前で寝転がっておなかを見せるのは、基本的には服従のポーズですが、そうでない場合もあります。
おなかをなでてもらうことは、犬にとって気持ちがいいことです。何度もなでてもらううちに、「おなかを見せたら、なでてもらえる」と学習してしまうことがあります。
もともと人にたいする恐怖心がない犬に多く、人なつこいのはいいことですが、服従姿勢のわりには、「もっとなでろ」と要求してくる場合もあります。
「もう歩きたくない!」と座りこむ
理由はさまざまです。ときにはワガママな場合もあります。疲れて休むことはほとんどないでしょう。
足の裏になにかが刺さったとか、足腰や心臓になんらかの病気があって動きたくない、という場合もあるかもしれません。
しかし、健康なのに座りこむのは、自分の要求を通そうとするとき、あるいは飼い主の注日を浴びたいときです。
飼い主が主導権をもたなくてはいけない
犬がストライキのように座りこむと、飼い主は「お願いだから歩いて」「いい子だからそろそろ帰ろうね」と犬に目を向けて、体をなでたり、おもちゃを出したりします。
そのような経験をすると、犬は「座ればごほうぴをもらえる」と学んでしまいます。まして、大好きな公園の前で座ると、飼い主が業を煮やしつつも散歩時間を増やしてくれるとなれば、なおさらです。
それは犬の要求をのんでいることになります。散歩のコースやペースは、基本的に飼い主が主導権を握ることが大切です。
ただし、散歩は犬にとって一日でもっともハッピーな時間。いくら飼い主がリーダーで、コースや時間を決める立場とはいえ、全体の運動量が足らなくなることにならないようにしましょう。