まるで不満があるみたいな態度
名前を呼ぶと面倒くさそうにしっぽを振る
気分で飼い主の言葉を聞き流す、ネコ流の生返事ですね。しっぽを立てていたら子ネコ気分です。
ネコは気まぐれ、といいますが、その気まぐれぶりを端的にあらわれているのが、飼い主に対するしっぽの振り方です。
飼い主に甘えたくてすりすりしてくるときや、ごはんがほしい、と催促しているときのネコのしっぽは、きっとピンと立っています。
しっぽを立てるのは子ネコの特徴です。生まれたばかりの子ネコは、自分でウンチやオシッコができないため、親ネコにおしりをなめてもらい、その刺激で排便をします。
そのとき子ネコは、おしりをなめてもらうときに邪魔にならないようにしっぽをピンと立てています。
そのなごりで、ネコは自分で排便ができるようになってからも、親ネコといるとき、甘えたいときはいつもしっぽを立てて来るのです。
ですから飼い主の前でネコがしっぽを’立てているときは、甘えん坊の子ネコ気分になっているわけです。
母ネコ気分と子ネコ気分を使い分け
飼い主は母でもあり、子でもあることになります。み-ちゃんなどと名前を呼んでも、面倒くさそうにしっぽを2~3回振って応えるだけというときがあります。
明らかに「はいはい、聞こえてますよ。まったく仕方がないなあ」といった態度です。このときのネコは、子ネコ気分とは正反対です。
まとわりついてくる子どもを、適当にあしらっている母ネコのような気分です。同じ飼い主を相手にして、子ネコになったり、母ネコになったり、自由自在に二面性を使い分けています。
外だと飼い主に会ってもよそよそしい
内面、外面があり、外出車は野ネコのような気分でいるのです。ネコ同士のあいさつはそっぽを向くのが基本なんです。
家のなかにいるときと外とでは、ネコの気分は異なります。家では子ネコ気分。「ごはんがほしい」「遊んでほしい」と飼い主に思いっきり甘えてきます。
でも一歩外に出れば、子ネコ気分ではやっていけません。成熟した1匹のネコとして、野ネコの世界のルールを守る必要があります。
そんな野ネコ世界のルールのひとつに、「相手の目を見ない」というのがあります。散歩中にネコ同士がぱったり出会ったとき、お互いにそしらぬブリをして通り過ぎるのがネコ世界の礼儀です。
相手の目を見続けることは、ケンカを売っているとみなされるからです。特に町で暮らしているネコたちは、ネコ同士が鉢合わせになる機会も多いもの。
あらかじめ、できるだけ接触を避けることが、無,駄なケンカを防ぐための知恵なのです。だからあなたに対するネコの態度が、家のなかと外で違うのは当然。
屋外では野ネコのあいさつが礼儀
外でよそよそしいのは、ネコの性格が冷たいからではなくて、礼儀正しいからなのです。
もしかしたらあなたのことを「自分よりも上位にいるネコ」ととらえていて、よけいに礼儀正しくしているのかもしれません。
野ネコと仲良くなりたいなら目を見てはいけません。ただしネコは、遠くにあるものはぼんやりとしか見えないので、あなたをあなたとして認識していない可能性も考えられます。
そんなときは少しだけ近づいてネコの名前を呼んでみましょう。それでもよそよそしいのなら、ネコが礼儀をわきまえている証拠です。
ちなみに、もしあなたが野ネコと仲良くなりたいなら、ネコの目をじっと見たりしないことです。郷には入れば郷に従え。ネコ世界のルールを守りましょう。