猫が見せる奇妙な行動のわけ

見ているだけで吹き出してしまう

歯磨き粉のにおいで笑いながらぐねぐねする

ハッカに含まれる成分がマタタビ様の効果を発揮します。ネコがマタタビに目がないのは、みんな知っていることです。

実際、夢中になってマタタビをなめては、地面をゴロゴロとします。これは小型のイエネコだけでなく、大型のネコ科動物にも見られる行動です。

マタタビと同じような効果をもたらすものに、イヌハッカ=別名キャットニップやキャットミントなどのミント類があります。

歯磨き粉のなかには、歯磨き後の爽快感を出すためにミント類が入っています。歯磨き粉のにおいをかいでぐねぐねするネコは、そのミントに反応しているのです。

では、なぜネコは、マタタビやミントのにおいをかぐと、ゴロゴロぐねぐねしたくなるのでしょう。さらに、どうして笑っているように見えるのでしょう。

ネコの口蓋には、においをかく、、ためのヤコブソン器官という2つの穴があります。ヤコブソン器官は、発情期の異性のオシッコなどにまざっているフェロモンに敏感に反応します。

においをかぐとネコは光惚状態になってしまいます。このにおいをよく味わおうとすると、口を半開きにして笑っているような顔になります。

これがブレーメン反応といわれるものです。ブレーメン反応は、異性のフェロモンをかいだときだけに起きるわけではありません。

マタタビやミント、またネコによってはそうした成分が含まれている歯磨き粉や洗剤などのにおいをかいだときにも起こります。

まるで発情期がやってきたかのように光惚状態に陥るのです。ただし持続性はなく、5~10分もすれば元に戻ります。

動くものを見つけるとおしりを振る

忍び寄って捕まえたいのですが、はやる気持ちでおしりが振れてしまうそうです。待ち伏せ体勢で起こる武者震いのようなものです。

ネコがもっとも得意とする狩りの対象は、ネズミ、リスといった小型の齧歯類やスズメなどです。

なかでも齧歯類が暮らしているのは、地面の穴ぐらです。ネズミを捕まえようとするとき、ネコは穴から適度の距離にある草むらなどの物陰に身を隠します。

頭とおなかが地面にくっつくぐらいに身を低くして、待ち伏せの姿勢をとります。そしてネズミが穴から出てきて至近距離に入ると、待ち伏せ姿勢からネズミに跳びかかるのです。

このジャンプする直前に、ネコはタイミングをはかるためにおしりを小刻みに振ります。

またしっぽは、「早く捕まえたい」という興奮と「もう少し待とう」という冷静な気持ちの葛藤のなかで、小刻みに動いています。

草むらが消え、隠れられない現代でも猫がこうした姿勢をとるのはその名残なのです。

短く刈り込まれた芝生のような身を隠す場所がないところでも、獲物を捕まえようというときには、身を低くして待ち伏せのポーズをとります。

もちろんおしりもしっぽも揺れています。「頭隠してしり隠さず」どころか、「頭隠せずしりも隠せず」状態です。

獲物はネコの存在に気づいて逃げ出してしまいます。よくネコは「天性のハンター」だといわれます。でもその能力を存分に発揮できるのは、草むらなどの身を隠す場所がある場合です。