猫は夜行性ではない、活動時間は夕暮れと明け方、野生の生き方から | 悩むよりまず相談、明日への希望に!

猫は夜行性ではない、活動時間は夕暮れと明け方、野生の生き方から

野生を生き抜いてきた能力そのまま

暗闇で目が光る

わずかな光をより多く取り込んだり、明るすぎる光を調節したりできます。網膜の反射板で光を40~50%も増幅させることができます。

ネコはもともと夜行性の動物です。人間が必要とする量のわずか6分の1の光で、モノを見分けることができるといわれています。

ネコが暗闇に強い理由は、その目の構造にあります。夜のネコの瞳は、大きくてまん丸。これは薄暗いなかでも、光をできるもうまくだけ多く取り入れようとするためです。

光が瞳に入ってくると、まず網膜がそれを吸収します。さらにネコの網膜の後ろには、タペータムという反射板がついています。

このタペータムは、網膜を通過した光を受け止めて、その光を40~50%も増幅して網膜にはね返す働きを持っています。

そのおかげで、ネコの網膜にはたくさんの光が入ってきて、暗闇でもモノを見分ける力を持っているのです。

暗闇でネコにライトをあてると、目が鋭く光ります。これは網膜の後ろにあるタペータムが反射しているからです。

瞳は暗いと大きく、明るいと細くなり談すず黒目の絞りはカメラのレンズと同じさて、大きな瞳は暗闇で光を取り入れるのには便利ですが、明るい場所では逆に目がくらんでしまいます。

そこで昼間のネコの瞳は、糸のように細くなっています。こうやってカメラの絞りのように瞳に入ってくる光の量を調整しているのです。

実は瞳の大きさは、ネコの精神状態によってもかわってきます。怒りや恐怖を感じているときには、アドレナリンが分泌されて瞳孔が広がります。

昼間の明るい時間帯なのにネコの瞳が不自然に大きなときは、心の状態に異変が起きている証拠です。

生まれたての子ネコはブルーの瞳ネコの瞳は、ブルーやエメラルド、琉狛色など個性的だが、生まれたばかりのときはみんなブルーの瞳をしています。

瞳の色がくっきり分かれるのは、生後3ヵ月ほどになってからです。

すばやい動きの獲物を簡単に見つける

250度のワイドな視野とコマ送りの視覚で獲物を見逃しません。ネコとウマ、目のつき方で見える範囲は違います。

ネコのような肉食動物と、ウマやウシといった草食動物とでは、目のついている場所が大きく異なります。

草食動物の顔は面長で、目は側面についています。その分全休を見渡す視野(全体視野)が広くなり、背後に忍び寄る敵にもすぐに気がつきます。

一方ネコの顔は丸顔で、目は前面についています。草食動物に比べて全体視野は狭くなりますが、両方の目で同じモノを確認する両眼視野の領域は広くなります。

これはハンターとして生きていくうえで大変便利です。目の前に獲物があらわれたときに、左目から入ってきた情報と、右目から入ってきた情報とをあわせて、獲物との距離や立体感をつかむのに適しているからです。

頭を左右に振ることで、視野を最大限に利用しています。この能力をさらに補強するのが、ネコの首振り運動です。

獲物を目の前にしたとき、ネコは頭をリズミカルに左右に振ることがあります。頭を左右に振ると、獲物をさまざまな角度から見ることができます。

そうすることで、自分と獲物との距離をさらに正確に把握することができるのです。またネコは動体視力も発達しています。

人間は1秒間に24コマの映画や50コマのテレビを見ても、映像がなめらかに動いているように見えますが、ネコはコマとコマの間の黒い部分まで見えています。

獲物の動きをとらえるネコの敏捷さは、優れた動体視力にも支えられているのです。