子どものことで気になること
子どもハムスターの数が減っていく
初産の母親は出産に慣れていないために神経質になりやすいものです。その結果、育児を放棄したり、子どもを食べてしまうことが少なくありません。
母親が落ち着いて、まだ生きている子どもを育てられるように、最低限の世話以外は温く見守ることに徹し、あとは母親に任せてください。
生まれたのはたった2匹
子どもの数が少ないと、母親の体に対する負担も小さいので、産後鋤日ほど経過すれば、次の出産をさせることもできます。
ただし、数匹しか生まれなかった時には、子宮内に胎児が残っているというケースがあります。この場合、そのうち腐ってしまい、母親に生命の危険をもたらすようなこともあります。
母親の様子に気をつけて、あくまでも育児のじゃまをしないようにして、体調が悪化した時はすぐ病院に連れて行ってください。
出産直後、親ハムが子ハムを食べた
また、少数の子どもの出産時には、子どもが大きく育ちすぎて、自力で出産できないこともあります。
子を食べてしまったとしても、母親に任せておくしかなかったのです。
取り上げてから時間がたっていないのなら、子どもに母親の臭いである尿や使用ずみの巣材をつけて、人間の手の臭いを消してから巣にもどします。
子ハムスターの大きさがまちまち
ドワーフはゴールデンに比べて群を作る傾向があるので、もしかすると里親による子育てが可能かもしれません。
大きい子はよく母乳の出る乳房を確保し、たくさん飲んでさらに大きく育ちます。小さい子は残った乳一房の乳で成長するので、離乳し始める7~10日目にはかなりの差になってしまいます。
小さくてもそれなりに、順調に成育していれば心配はありません。ただ、大きい子に離乳食を取られないように、集中的にエサを与えましょう。
また、離乳が終了したら、体の大小で、(さらにオスとメスで)分けて、それぞれ必要な量のエサが食べられるようにしましょう。
親ハムスターが育児放棄する場合も
チャイニーズ・ハムスターの繁殖
基本的にはゴールデンに準じます。違いは、乳頭が普通8個、子供の数は1~9頭、平均で6頭ほど産まれる点です。
データとしては、発情周期は3~7日、平均4.5日。妊娠期間20~21日、ほ乳期間3週間、出産直後の子供の体重は1.5~2.5gです。
7日目に被毛が密生し、目と耳は10~14日で開きます。8週齢で性成熟し、繁殖適齢は12週齢です。
子育ての仕方
メスの性格がきつい場合も多いが、ドワーフ・ハムスターのようにオス、メスで仲良く子育てするペアもいます。
他のハムスターと異なり、物陰に隠れる性質が強いので、繁殖用の巣箱、ねぐらをしっかり確保することも大切です。
子ハムスターの巣分け
産まれてきた兄弟、姉妹同士を複数で飼育していると、やがてその中から新しいペアができます。そのまま子供を産むこともあります。
仲良くしていた兄弟、姉妹でも、ペアになると、他の個体を寄せつけなくなる事があるので、その場合は新たにケージを用意します。
兄弟交配を避けたい場合や、繁殖を望まない場合は、成熟日齢前にオスとメスを分けて飼育します。
繁殖における問題点
親ハムスターの育児放棄
時折起こる育児放棄は、出産が連続した時や繁殖に適さない気温の時などに見られます。
メス親がまったく赤ちゃんの世話をせずに、赤ちゃんの上を走りまわったりする光景を目の当たりにすると、それは飼育者にはかなりショッキングな光景に写ります。
刺激を与えすぎだのか、とあれこれ考えてしまいますが、死んでしまった赤ちゃんハムスターをていねいに埋葬し、次の繁殖に心を切り替える事も必要です。
ハムスターの妊娠しない原因
原因は次のようなことが考えられまする。
・相手のハムスターと相性が悪い
・片方あるいは両方が繁殖不適齢期である
・肥満しすぎている
・不適切な寒さ、暑さである
・栄養不良、偏食をしている
・短い日照時間である
・オスの生殖能力が極端に低い
自分のハムスターをよく観察して、問題点を改善するようにします。
ゴールデン・ハムスターはメス1匹での飼育と出産が基本
ゴールデン・ハムスターの繁殖
オスで生後7~8週齢、メスで6~7週齢で性成熟します。交配に適するのは、性成熟後1~2週間経ってからです。繁殖寿命は普通10~13ヵ月齢、オスは12~18ヵ月齢まで繁殖可能です。
メスでは2~9ヵ月齢において、卵巣のろ胞が最も活発にあらわれます。その後、次第に衰え始め、この頃より妊娠率は低下していきます。
そのため、繁殖可能な期間は限られてくるので、もし月齢が分からない場合、できるだけ若い親を選び、年を取ったハムスターは避けるようにするのが確実です。
お見合い
交配させるには、まずオスとメスのケージを隣り合わせに置いて、お見合いをさせます。そして、数日経ったら、メスをオスのケージに入れ、1週間ほど同居させるます。
メスは4日~5日の短い期間で発情を繰り返すので、繁殖能力があれば、通常この日数で妊娠するはずです。
メスのケージにオスを入れると、たいていの場合、メスがオスを攻撃してケガをさせるので注意しなければなりません。
また、オスのケージにメスを入れる場合でも、ケンカをする場合があるので、同居時にはよく観察をして、ケンカをしているようならすぐ分けて、後日トライさせるか、ペアを替えてみます。
交尾と妊娠
交尾がうまくいくとメスは気が荒くなり、オスを邪魔者扱いして追い払うようになります。すぐにメスを元のケージに戻すようにします。
10日以降になっても、メスのふくお腹が膨らまずに目立たないようならば、再びオスと同居させます。
たまに偽妊娠も見られ、その場合、メスは妊娠している時とほとんど同じように見える。その状態は7~13日間、大部分は9~10日間続き、その後、通常通りの発情周期が再開される。偽妊娠の原因としては、受精しなかった交尾や過密飼育が考えられます。
妊娠するとメスは巣作りを始めるので、巣材(ワラや綿花など)を入れます。
妊娠中のエサの与え方
ゴールデン・ハムスターはメス1匹での飼育と出産が基本なので、普段のままの生活に、チーズ、ニボシ、ゆで卵、少量のドッグフードなど動物性のエサを多めにしたメニューに替えます。
栄養のあるエサを与えるようにします。元気な子供に育ってもらうだめには、穀物、野菜、果物だけではなく、動物性のエサが大切なのです。
出産
交尾から子供が産まれるまでは、通常14~18日くらいで、16日目に産むことが一般です。出産するとメスは巣からあまり出てこなくなります。
妊娠中及び育児中の親にはカルシウムや動物性たんぱく質を多めに与えます。ゴールデン・ハムスターの排卵数は3~17個、平均10個といわれます。
乳頭の数は14~16ヵ所で、この間の数の子供が産まれます。オスがメスよりやや多い産まれる傾向にあります。
子ハムスター
ハムスターの妊娠期間はほ乳動物のなかでも短いほうです。成長速度も速く、単細胞から60日ほどで親になります。
出産直後の子供の体重は1.3~3.2g、体長は19~39mmです。子どもの数が多い時は、少ない時に比べて小さくなります。
産まれたばかりの赤ちゃんは毛が生えておらず、口以外は未発達です。被毛は4日より始まり、12日ほどで全身に密生します。
生後1週間目ぐらいから子供用に、軟らかいエサや細かくしたエサを用意します。子供は通常14日ぐらいで目が開きます。
離乳は生後約3週間ほどで、この時まではなるべくケージに触れず、掃除も控え、メスに育児を任せるように努めます。
注意点
生後25~26日ほど経ったら、まず親と子供の巣を分けます。そして、性成熟日齢になる頃、1匹ずつ分けて飼育します。
ゴールデン・ハムスターでは、メス親が赤ちゃんを食べてしまうことも少なくありません。気温が適していなかったり、飼育者がのぞくなど、外的な刺激が原因で起こるので、出産前後はそっとしておくことが大切です。