猫ならではの問題点
男の人は嫌われる
どちらかというとやわらかく、声が高くごはんをくれることの多い女の人が好き落ち着いた女性が好みだそうです。
一般的に女性の声はやわらかく、周波数が高い声をもちます。猫を抱き上げるときや、なでるときの手つきもていねいです。
また家庭では、家にいることの多い奥さんが、猫にごはんをあげる中心になりがち。‐方男性は太い声の人が多く、周波数が低く、ふつうに話していても、猫にとってはまるで怒っているかのように聞こえます。
また、猫の扱い方も少々乱暴です。つまり、女の人のほうが周波数の高さで猫を安心させ、さらによいことを猫にもたらすというわけです。
もちろんこれは一般論です。いくら女性でも、甲高い声でガミガミと当たり散らし、香水のにおいをぷんぷんさせているような人だと、猫は苦手とします。
家でくつろぐのが好きで、猫が近づいてくるとやさしくなでてくれる。そんなおだやかな飼い主が、猫の理想といえるでしょう。
もっとも苦手なのは子どもです。安心できない相手です。また、飼い主が一人暮らしの場合、猫は飼い主と反対の性の人を苦手とするケースが多いようです。
猫は見慣れないものに対して、警戒心を抱く動物です。小さい頃に飼い主としか接していなかった場合、飼い主と違う容姿、性別、年代の人を苦手とします。
猫は人間の性フェロモンをかぎ分ける力も持っています。いつもと違うフェロモンがにおってくると、不安に感じるのかもしれません。
ちなみに猫は子どもも苦手です。子どもは予測不可能な動きが多いので、猫にとってとても安心できる相手ではないのです。子どもを見るなり、退散してしまう猫も多いでしょう。
はやる気持ちが抑えられない
忍び寄って捕まえたいのですが、はやる気持ちでおしりが振れます。待ち伏せ体勢で起こる武者震いです。
猫がもっとも得意とする狩りの対象は、ネズミ、リスといった小型の齧歯類やスズメなどです。
なかでも齧歯類が暮らしているのは、地面のの穴ぐらです。ネズミを捕まえようとするとき、猫は穴から適度の距離にある草むらなどの物陰に身を隠します。
頭とおなかが地面にくっつくぐらいに身を低くして、待ち伏せの姿勢をとります。そしてネズミが穴から出てきて、射程距離に入ると、待ち伏せ姿勢からネズミに跳びかかり、しとめるのです。
このジャンプする直前、猫はタイミングをはかるためにおしりを小刻みに振ります。またしっぽは、「早く捕まえたい」という興奮と「もう少し待とう」という冷静な気持ちの葛藤のなかで、小刻みに動いています。
草むらが消え、隠れられない現代猫たち猫がこうした姿勢をとるのは草むらだけではありません。
短く刈り込まれた芝生のような身を隠す場所がないところでも、獲物を捕まえようというときには、身を低くして待ち伏せのポーズをとります。
もちろんおしりもしっぽも揺れています。「頭隠してしり隠さず」どころか、「頭隠せずしりも隠せず」状態です。
獲物は猫の存在に気づいて逃げ出してしまいます。よく猫は「天性のハンター」だといわれます。でもその能力を存分に発揮できるのは、草むらなどの身を隠す場所がある場合です。
猫は獲物を捕まえると、すぐさま強力な臼歯を使って肉を噛み切るのです。窓の外の小鳥などの獲物を見て、歯をかちかちと鳴らすのは、小鳥を捕まえて肉を噛み切っている様子を、イメージしているのだといわれます。