ハムスターを飼い始める時期
体調を崩すのは温度が不適当だから
飼い始めるには、春(早朝の最低室温か20℃を超したころ)か秋(日中の最高室温が27℃を下回るころ)が適しています。
反対に、春でもまだ寒いうちや、まだまだ暑い初秋に飼い始めた場合は、とくに抵抗力の弱い子供のハムスターには温度について十二分に気を配ってあげないといけません。
場合によっては、暑さや寒さに耐えられずに体調を崩し、それがもとで死んでしまうこともよくあります。
その点、適期に飼い始めれば、ハムスターも夏や冬までには育って体力もつき、飼育に慣れた飼い主にとって、温度管理もそれほどむずかしくなくなるのです。
また、ペットショップには一年じゅうハムスターが売られてはいますが、やはり春と秋の飼育適期には、出産の時期とも重なるため、たくさん出回ります。
ショップを訪れるのも、この季節がいいでしょう。「冬は、毎朝ハムが元気なのを確認しないと落ち着かない」というオーナーも、暖かくなるとひと安心です。
簡単に育てられるハムスターの種類
ハムスターはネズミ科
リスと同じゲッ歯目に属します。この種類の特徴に、一生伸び続ける上下一対の切歯(門歯)があります。
またその多くが、エサを手で持つなど、前足を器用に使うことができます。ハムスターはリスと同じ仲間ですが、細かく分ければネズミ科です。
リスのような敏捷性はなく、高いところから飛び降りるといった芸当もできません。もともと実験動物として注目されたハムスターなのです。
性成熟が早いことに加えて、妊娠期間が短く、また小型で性格もおとなしいなどの好条件が研究に向いていたのです。
日本に初めてやってきたのは、昭和14年ころです。歯の研究のためでした。その後、昭和40年代に入り、ペットとして多くの人にかわいがられるようになったのです。
当時はノーマルカラーのゴールデンハムスターのみでしたが、今では5種類のハムスターがペットとして飼育されています。
しかも各種それぞれ、色、毛の長さなどに違いがあり、バラエティに富んでいます。その違いで種類分けをすると、40~50種類にはなります。
暑い時期の飼い方

急激な温度変化が苦手
ハムスターも暑い季節、湿気が強いことが苦手25℃位の温度がハムスターの過ごしやすい気温とされているので冷房などを使用してその温度に近づけてあげます。
急に冷え込む夏の夜にもハムスターが温度変化をあまり感じることがないようにエアコンでの調整が必要になります。
熱中症や急激な温度変化は最悪時にはハムスターの命を奪い去ってしまうこともあるので注意なければなりません。
また、冷房の温度設定を25℃に保つのはちょっと設定温度が低く人間の体感温度として寒く感じます。
電気料金的にも気になるという人はハムスターのお部屋の上やお部屋の隅にハムスターの安全を確保して保冷剤を置くなどしてハムスターのお部屋の温度を下げるようにします。
水分補給も重要
いつでも水分をとれる状態にしておきます。ハムスターは汗をかかない動物なので水分はおしっことなって体内から排出されます。
夏は湿気も高く、菌やカビの繁殖も起こりがちなので、水やエサが腐っていないかのチェックに加え、ハムスターのお部屋の頻繁な掃除を心掛け清潔な状態を保ってあげます。
蚊にも注意
ハムスターも人間と同じく蚊に刺されます。適度に蚊取りマットなどを使用して蚊に刺されない環境を作ってあげることも大切です。
温度変化に弱いハムスター
急にハムスターがぐったりしたら、熱中症にかかっている可能性があります。春から夏にかけての時期は気温の変化が激しいので要注意です。
人間にとって適温であっても、ハムスターにとっては不快な気温かもしれません。ハムスターにとっての適温は20から22度の気温です。
26度を超えてしまうと、暑く感じて熱中症のリスク生じます。だいたい20度あたりが適温と考えたら良いでしょう。
種類によっても違う
ゴールデンハムスターは暑い砂漠地域に生息していたので、寒さに弱く、暑さに強いのです。
キャンベルハムスターやロボロフスキーハムスターはもともと寒い地域に生息していたので、寒さに強く、暑さに弱いのです。
やってはいけないこと
熱中症にかかってしまった場合はゆっくりと体温を下げることが重要です。扇風機の風を当てたり、保冷剤を直接触れりしてはダメです。
ハムスターは汗をかかないため、扇風機の風では体温は下がりません。また、保冷剤を直接あててしまうと、急激な体温低下で体に負担が生じます。
一番良い方法
冷やしたタオルでくるんであげることです。そして、冷えたタオルでゆっくり体温を下げてあげます。
だんだんとハムスターが元気になってくれば、糖分を取らせてあげましょう。水分補給の必要性脱水状態になっているので、糖分を多く取らせて、効率良く水分補給をします。
はちみつや、砂糖を水に薄めて与えます。脱水症状がひどい場合であると点滴が必要なケースもあります。
巣材、床を工夫する
夏場は基本的には、熱気逃がしやすくするために、ケージなども夏向けの涼しいものにするのも手です。
ガラスやプラスティック製の水槽などのかわりに、通気性のよい金網のケージに替えたらいいでしょう。
陶器でできた入れ物とその中に敷く専用マットが市販されています。中に小さなアイスノンを入れられるようになっていたりします。掃除、水替えも小まめに夏場は、暑さでエサや飲み水も腐りやすいので、小まめに水替えをします。
寒い季節の飼い方

気をつけたい温度管理
冬のハムスターの飼い方で気をつけたいのは温度管理です。温度が10~5℃以下になると冬眠や冬眠を通り越して凍死してしまう恐れがあるからです。
暖房の使い方にも工夫が必要です。日本全国住んでいる地域にもよりますが、寒い季節には暖房をつけ20~25℃くらいの室温にしている家庭が多いと思います。
夜寝る時にはすべての暖房器具の電源を切り真冬の朝方には0~5℃位の温度になってしまうとハムスターにとって絶体絶命のピンチになりえます。
野生では巣穴がある
野生のハムスターの場合、冬の外気は5~10℃でも巣穴を15℃前後になるように作りこんでいます。
そして、春夏秋冬それぞれの季節の移り変わりとして徐々に気温が変わっていくので体の対応できるのです。
家の中では温度差は大きすぎるのです。自宅でハムスターを飼う場合一日のうちで暖かい時間と寒い時間、寒暖の差が激しいことになります。
同じ幅の気温に対応できるハムスターであっても体に負担がかかり体調不良の原因となります。
寒さに弱いハムスター
冬になったら寒さ対策がとても大切冬は人間も寒いですが、ハムスターはそれ以上に寒さを感じています。
場合によっては体調をくずして死んでしまうこともあります。健康で長生きしてもらうためには、寒さ対策を工夫しなければなりません。
部屋全体を暖めるストーブやエアコンなどで部屋を暖めます。温風が直接ハムスターのケージに当たらないように気をつけます。
直接温風が当たると体調を崩すことがあります。ハムスターのみを対象に部屋全体を暖めるのは効率が悪いものです。
野生では、温度変化の激しい砂漠に住んでいます。しかし温度変化に強い動物ではありません。砂漠では、二メートル以上もの巣穴を掘ります。
そこで外界の温度変化の影響を受けにくい状態で暮らしています。だから、生きていくことができているのです。
部屋の温度を20℃位に保つ
床材をたくさん入れてあげたり、新聞紙を入れてあげると良いでしょう。常に温度管理をしてあげることハムスターの部屋に温度計を設置して温度を確認します。
ハムスターの部屋の位置が今の場所で良いのか今一度確認してあげるようにします。