猫が安心できたときの行動

何度も頭をこすりつけてくる理由

大好きだから自分のものだと主張

おでこの両端、あごの下、しっぽの付け根などには臭腺があります。飼い主にとって何といってもうれしいのは、ネコのすりすり行動でしょう。

仕事で夜遅くなって帰宅したときなど、ネコは待っていましたとばかりに玄関まで出迎えに来て、自分の顔や体を飼い主の体にこすりつけてきます。

飼い主は、甘えん坊だなあ、なんて言いながら大喜びになります。そしてみるみる元気になってしまいます。

しかしネコは、単に飼い主に甘えたいだけで、すりすりしてくるわけではありません。意図的に体を浮かせたり、くねらせたりしながら、特定の部分をこすりつけようとしてきます。

ネコには、おでこや口の両端、あごの下、しっぽの付け根などににおいを分泌する臭腺があります。

ネコは自分にとって身近なもの、愛情を感じているものに対して、この臭腺から分泌される物質をこすりつけることで、においをつけたから自分のもの、と主張しているわけです。

自分と同化させることでより安心

飼い主は気がつきませんが、ネコにすりすりされている飼い主の体は、そのネコのにおいでいっぱいです。

ネコは飼い主の体についている自分のにおいをかいで確認することで自分のにおいがすると安心します。

ネコは家のなかにある家具などにもにおいをつけます。周囲が自分のにおいで満たされているほど、ネコはリラックスできるのです。

あらぬ方向を凝視

優れた聴覚で飼い主が聞き取れない音を聞いています。ネズミの声を聞き取れる高音対応型の耳です。

ネコはときどき天井や壁を凝視します。でも飼い主の目には、天井や壁の様子はいつもとかわりありません。

ネコが壁や天井を見つめるのは、その向こうから、人間には聞き取れない音が聞こえてくるためです。

もしかしたら隣の部屋のご夫婦が言い争いをしている声かもしれないし、天井裏を走るネズミの音かもしれません。

音を聞き取る能力は、500ヘルツぐらいの低い周波数であれば、人もイヌもネコもそれほど差がありません。

しかし高い周波数になると、人やイヌはネコに太刀打ちできません。人が聞こえる音の上限が2万ヘルツ、イヌの上限が3万8000ヘルツなのに対して、なんとネコは6万ヘルツの音まで聞き取れるのです。

また、20メートル以上離れているネズミの声までわかるといいます。ネコの地獄耳ぶりがうかがえます。

飼い主の帰宅を察知

微妙な音の差もわかります。またネコは音をキャッチすると、耳をぴくぴくと左右に動かします。

そうやって音がどこから出ているのか、音源をぴたりと探りあてるのです。ネコの耳は、商性能のレーダー機能を備えているといえるでしょう。

また、習慣によって、それが何の音かも記憶することができます。飼い主の帰宅などを察知できるネコがいるのもこのためです。

自分にとってうれしい音がすれば、音の方向を凝視して、じっと聞き入るのです。